2017年9月13日水曜日

釣りは楽しい

 9月に入った途端に誰かがスイッチを切り替えたかのように秋模様になりました。そろそろ魚たちも遡り始めるだろうと、ちょっと深い谿に向かいます。

入ってすぐに滝が連続するので今まで入ったことがありませんでしたが、手前から高巻いて尾根上に出てみることに。「ヒーヒー」言いながら上がると下の方にピンクテープが。どうやらここまで上がらなくても巻けたようです。数個の滝をパスして入渓。目の前にはいきなり良いポイント。岩陰に隠れながら釣りの準備を始めます。

 先週は大きな毛鉤に反応が悪かったので、前日に巻いた#12エルクヘア・カディスを結びます。上の段から落ちた水が泡を含み、それが消える辺りの岩脇に一投目を入れようと決めラインを出します。1mほど脇の水面ギリギリに垂れ下がった枝が嫌な感じでしたがキャストには影響ない位置でしたので投げ込みました。50cmほど流すと小さな飛沫。竿を立てラインを手繰るとJP ROSS MUIRがバットから絞り込まれます。その瞬間、気にしていた枝が揺れました。
「あ、絡んでる。だからこんなに重いんだ」
竿を右に倒して絡みを取ろうと試みますが、そこを支点にして水中に刺さるラインが左右に走ります。右に大きく走った瞬間、ラインが外れました。すると今まで以上に竿が曲がります。
「あ、でかい」
なのに以外と冷静で、竿のしなり具合を見たり、ランディングネットの位置を確認したりしてました。こちらからも魚に近づきながらランディングネットを抜き、小さな溜まりで網を濡らしランディング。
「やった!」
と言っていたと思います。そのまま水に着けシャッターを切りますがエラに水を通した状態で撮るのは難しいですね。しかも震えていたのが手振れが酷い(笑。サイズはメジャーの類を持たないのでわかりません。長さよりも驚いたのが太さです。よく、ここまで育ったもんです。魚体には細かい傷が走っています。ここまで遡ってついたものでしょう。数回シャッターを切りリリースしました。

 「もう帰ろうかな」
なんて思いましたが、せっかく入ったから先に進みます。ここって場所には必ず魚がいます。盛夏の頃とは違ってユッタリと浮上して毛鉤をくわえます。独りなのにウヒャウヒャ笑いながらランディング。楽しい、釣りはやっぱり楽しい。難しいことを考えず魚に合わせて釣りをするのは楽しいものです。

いつもですと同行のムラカミくんから
「また、そんな子場所を」
と言われるほど細かいところを釣ってるのですが、今日は大きめなポイントだけを打って進みます。それは竿を納めてからが長いから。

早めに谿からトラバーズ道に出て本流に降り、少し遡って脱渓 というルート。トラバース道の崩落個所が多く肝を冷やし、本流に降り立つ「ムラカミ新道」の尾根を早めに降りてしまい、違う支流の滝上に出るという失態で予想より遅くなりましたが無事、明るいうちに脱渓。

今月いっぱいで秩父も禁漁に。あと1回くらい行けそうです。その時には落ち葉も増えてることでしょう。なんとなく寂しく感じますが、釣りは楽しいです。

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